長い発酵期間を終えて、熟成に入りました。
発酵は、見た目は静かです。けれど、生きているエネルギーを常に感じさせてくれます。
アルコール発酵の間は炭酸で息が吸えないくらい勢いがありました。
酢酸発酵の間は、タンク内が熱気にあふれていました。
見た目の分かりやすい変化ではなく、その空間にいることで感じられるエネルギー感こそが、発酵の魅力だと思います。
発酵直後の明るく黄色みを帯び、ツンとしてむせかえるような酢が、熟成時間と共に少しずつ色濃くまろやかになり、コクと深みを帯びていきます。
時間でしか生まれないものがある。
酢も人も同じだと思いました。